コラム

  1. ホーム > 
  2. コラム >
  3. 働きながら自動車整備士の資格は取れる?取得方法と両立のコツを解説!

サイトからのお知らせ

2025/10/09

働きながら自動車整備士の資格は取れる?取得方法と両立のコツを解説!

自動車整備士を目指す方の中には、「仕事を続けながら資格を取れるのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。「仕事と勉強の両立はできるのか」「学習時間をどう確保すればよいのか」と不安に思う人も少なくありません。

そこで本記事では、働きながら自動車整備士資格を取得する方法や、両立を成功させるためのコツをわかりやすく解説します。効率的に学習を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。

働きながら自動車整備士の資格は取れるのか?

自動車整備士の資格を取るには、国土交通省が実施する国家試験「自動車整備士技能検定」か、日本自動車整備振興会連合会が行う民間試験「自動車整備技能登録試験」に合格する必要があります。

結論から言うと、働きながらでも資格取得は十分に可能です。
たとえば、無資格や未経験でも採用している整備工場なら、日々の仕事を通して試験に必要な知識や技術を学ぶことができます。実務経験を積みながら資格取得を目指せるのは大きなメリットです。

資格を取ることで担当できる業務も一気に広がります。
• 3級自動車整備士:自動車各装置の基本的な整備
• 2級自動車整備士:自動車の一般的な整備
• 1級自動車整備士:高度な整備に加え、後輩指導や高級車・特殊車両の整備

無資格の場合は、タイヤ交換やオイル交換、冷却水の補充、洗車など、できる作業が限られています。資格を取得すれば専門性やスキルが証明され、より責任ある業務を任されるのはもちろん、昇給や昇進のチャンスも広がります。

・自動車整備士の資格について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
自動車整備士の資格の種類は?取得方法や試験の難易度も解説!

働きながら資格を取る主な方法は?

働きながら自動車整備士の資格を取る方法には、以下の4つがあります。

① 夜間・通信課程を利用する
② 職業訓練(ハローワーク訓練含む)を受ける
③ 整備工場で働きながら実務経験を積む
④ 独学で学び整備士試験に挑戦する

それぞれの特徴を解説していきます。

・未経験や無資格で自動車整備士の資格取得を目指している方は、こちらの記事もおすすめです。
未経験・無資格でも自動車整備士になれる?資格取得の流れとおすすめの働き方を解説!

①夜間・通信課程を利用する

夜間専門学校や通信講座を活用すれば、仕事と両立しながら資格取得を目指せます。

夜間専門学校では、授業が夕方から夜に設定されているため、日中働いていても通いやすいのが特徴です。たとえば「東京工科自動車大学校 世田谷校」では18時20分から授業が始まり、2年間で2級自動車整備士資格を取得できるプログラムが用意されています。

通信制講座は、テキストやオンライン教材を使って自分のペースで学べるのがメリット。仕事が不規則な人や通学が難しい人に向いています。ただし、通信だけでは資格取得はできず、実務経験の場を別に確保する必要があるので注意してください。

②職業訓練(ハローワーク訓練含む)を受ける

職業訓練は、離職中の人を中心に再就職支援を目的とした制度です。失業給付を受けながら技術を学べるのが大きな魅力で、2年間で自動車整備士の知識と資格を身につけられるコースもあります。

また、在職者向けに「短期集中講座」や、資格取得に必要な特定技能を効率的に学べる「指定講習」などもあり、働きながら利用できるプログラムも用意されているのでチェックしてみましょう。

③整備工場で働きながら実務経験を積む

もっとも一般的なのが、整備工場で働きながら実務経験を積み、資格取得を目指す方法です。自動車整備士の国家試験には、一定の実務経験が受験条件として設けられているためです。

• 中学卒業者:1年以上の実務経験
• 高校・大学で関連学科を卒業した人:6ヵ月以上の実務経験

これを満たすと、3級自動車整備士の受験資格が得られます。さらに、

• 2級:3級取得後に3年以上の実務経験
• 1級:2級取得後に3年以上の実務経験

と段階的に経験が必要になります。働きながら実務を通じて学べるため、効率的で現実的な方法といえるでしょう。

④独学で学び整備士試験に挑戦する

独学は費用を抑えられるのが最大のメリットです。参考書や問題集、模擬試験など数万円程度の出費で学習できます。一方、専門学校に通うと数十万円〜100万円以上の学費がかかることもあります。

ただし、独学は難易度が高め。教科書の暗記や過去問演習を自力で進める必要があり、3級以上を受験するにはやはり実務経験も欠かせません。さらに、時間管理や学習継続のモチベーション維持もすべて自分次第になりますから、「自己管理が得意でコツコツ勉強できるタイプ」に向いている方法です。

・自動車整備士の3級〜1級の試験内容や難易度について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
3級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!
2級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!
1級自動車整備士の試験内容と受験資格、難易度を解説!

どんな人が働きながら資格を取りやすい?

働きながら自動車整備士の資格を取りやすいのは、次のようなタイプの人です。
• 現場で手を動かすのが好きな人
• 時間管理が得意な人
• 体力に自信がある人
• 長期的なキャリアアップを目指す人


とくに資格取得と相性が良いのは「手を動かす仕事が好きな人」です。整備士の仕事は実際に車を整備する作業が中心で、資格試験の内容も実務に直結しています。さらに、2級以上の資格を取るには実務経験が必須なので、現場にやりがいを感じられる人は続けやすいでしょう。

「時間管理が得意な人」も向いています。勉強時間を効率的に確保し、仕事との両立を上手にこなせるからです。

また、「体力に自信がある人」も資格取得に取り組みやすいタイプです。整備士の仕事は立ち仕事が多く、重い部品を扱うことも珍しくありません。資格勉強を並行するためには、基礎体力が大きな支えになります。

さらに「長期的なキャリアアップを目指す人」も適しています。整備士資格は段階的に取得していく仕組みで、

• 無資格から2級までは最短3年
• 1級取得にはさらに3年以上


と長いスパンが必要です。計画的にステップアップしたい人ほど、働きながらでも資格を取りやすいでしょう。

一方で、次のような人は資格取得の両立が難しい傾向があります。

• 体力に自信がない人
• 自主学習が苦手な人
• デスクワークの方が好きな人


こうした人は無理に整備士資格を目指すよりも、自分に合った別のキャリアを考えた方が良い場合もあります。

両立のコツ・効率的な学習法

仕事と勉強を両立するうえで大切なのは、「スキマ時間」と「まとまった時間」をうまく使い分けることです。

<スキマ時間を活用する>
早朝・昼休み・通勤時間・就寝前などのちょっとした時間に、次のような学習を取り入れてみましょう。

• スマホアプリで過去問を解く
• オーディオブックやポッドキャストで知識をインプットする

小さな積み重ねでも、毎日続けることで大きな学習効果につながります

<夜間や休日は集中学習>
夜や休日は、まとまった時間を使って参考書や問題集でしっかり座学に取り組むのがおすすめ。通信講座やオンライン学習も有効で、ユーキャンやJTEXなどを利用すれば、効率よく知識を習得できます。

<周囲の理解を得る>
もうひとつ忘れてはいけないのが「家族や職場の理解」。勉強を続けられるかどうかは、周囲の協力があるかどうかでも大きく変わります。

• 家族に目標と計画を伝える
• 職場に学習の意向を共有して理解を得る

こうした環境を整えておくことで、安心して勉強に集中でき、モチベーションの維持にもつながりますよ。

整備士資格を取るとどう活かせる?

自動車整備士資格を取得すると、無資格では担当できない整備に携われるだけでなく、主任・リーダー・指導者といった責任ある立場を目指せます。さらに1級を取得すれば、工場長や副工場長など経営に関わるポジションに就く可能性もあり、キャリアアップの面で大きな強みになります。

また、国家資格である自動車整備士資格は、就職や転職の際にも有利に働きます。資格があることで知識・スキルが客観的に証明され、ディーラー、整備工場、メーカーなど、幅広い職場で即戦力として求められるからです。

さらに、資格手当の支給や役職アップによる昇給が期待できるため、収入面でもプラスになります。資格を重ねていくことで「キャリアの選択肢」も「給与の安定」も得やすくなるのです。

働きながらでも資格取得は十分可能

自動車整備士の資格は、工夫次第で働きながらでも取得できます。

• 夜間や通信課程での学習
• 職業訓練を通じたスキル習得
• 整備工場での実務経験から受験資格を得る方法

こうしたルートを組み合わせれば、自分の生活スタイルに合った資格取得が可能です。

大切なのは「計画的に学習時間を確保すること」と「仕事との両立を工夫すること」。本記事で紹介した学習法や両立のコツをぜひ参考にして、働きながら資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

・自動車整備士への転職をお考えの方は、自動車整備士専門キャリアアドバイザーのサポート付き自動車整備士の転職サイト『メカニック転職ナビ』がおすすめ!

この記事の執筆者

メカニック転職ナビ編集部
自動車整備士の転職サイト「メカニック転職ナビ」の編集部です。自動車整備士の転職に役立つ情報をわかりやすくまとめてお届けします。