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2025/10/03

未経験・無資格でも自動車整備士になれる?資格取得の流れとおすすめの働き方を解説!

自動車整備士を目指す方の中には、「未経験や資格がなくても働けるの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。実は自動車整備士の世界では、未経験・無資格からスタートして第一線で活躍している人は少なくありません。
この記事では、未経験・無資格でも自動車整備士になれる理由や、就職の流れ、資格取得のステップ、さらに資格を取った後のキャリアについても詳しく解説します。

未経験・無資格でも自動車整備士になれる?現状と実情

自動車整備士の業界では、少子高齢化による人手不足もあり、未経験・無資格でも応募できる求人が増えています。実際に、整備士として働き始めてから実務経験を積み、会社のサポートを受けながら資格を取得する人は多くいるのです。

また、資格がなくても携われる作業があることも、未経験者が活躍できる理由のひとつです。

<資格がなくてもできる作業の例>
• タイヤ交換
• エンジンオイル交換
• 板金塗装(高度な作業を除く)
• 車両の清掃
• 車両の引き取り・納車

<資格が必要な作業>
• エンジンやモーターの点検・修理
• ブレーキやサスペンションの整備
• 車検に関わる検査・整備

無資格でもできる業務はありますが、走行の安全に直結するエンジンやブレーキ整備は資格がなければ担当できません。そのため、将来的に専門性を高め、需要のある整備士になるには資格取得が不可欠といえるでしょう。

未経験OKの自動車整備士求人の特徴とは?

未経験OKの求人に応募した場合、まず気になるのが入社後に担当する業務です。
最初は洗車や簡単な補助作業からスタートし、慣れてきたらオイル交換・タイヤ交換・部品取り付けなどの整備に携わるのが一般的です。

サポート体制が充実

未経験者を採用する企業では、資格取得を目指すための支援が手厚く整っています。

• 先輩整備士によるマンツーマン指導
• 営業・接客を任されず、技術習得に専念できる環境
• 資格取得に必要な費用補助
• 住宅手当や託児所の設置、完全週休2日制など福利厚生

このように、負担を減らしながら資格取得を後押しする仕組みを導入している企業が多くあります。

求人の幅広さ

未経験OKの求人を出しているのは整備工場からディーラーまで多彩です。

整備工場:完全週休2日制・残業なしの求人が多い
大手ディーラー:賞与・昇給・交通費支給など待遇が充実
中古車販売店:カーメンテナンス研修制度を完備

このように、多くの自動車関連企業が未経験者を積極的に採用しており、環境や待遇のバリエーションも豊富です。

・自動車整備士の仕事内容については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
自動車整備士とはどんな仕事?整備士の業務内容について解説

無資格・未経験でもキャリアアップできる?その後のキャリア例

未経験から整備士になった場合も、資格取得によって着実にキャリアアップが可能です。

資格取得によるステップアップ

まずは3級を取得して実務経験を積み、その後2級を目指す流れが一般的です。

2級取得後:分解整備など高度な業務を任されやすく、昇給や責任ある仕事につながる
1級取得後:さらに高度な整備や幅広い分野で活躍できる

このように資格はキャリア形成に直結し、転職時にも即戦力として高く評価されます。

キャリアの広がり

資格取得後は整備士として現場で活躍し続けるだけでなく、以下のキャリアチェンジの道もあります。

フロント業務:顧客対応や見積もり作成で整備士の知識を活かす
管理職:整備工場の運営や安全管理、マネジメントに携わる
営業部門:現場経験を活かした営業やマネージャー職

資格と経験を重ねることで、現場からマネジメント、さらには営業や経営に関わる道まで幅広く選べるのが魅力です。

自動車整備士資格の種類と取得の流れ

自動車整備士の国家資格は「3級・2級・1級」があり、専門学校を卒業するか、実務経験を積んで試験を受ける方法で取得できます。

・自動車整備士になる方法や勉強法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
自動車整備士になる方法は?整備士に必要な資格と勉強法を解説

国家資格の種類(3級・2級・1級整備士)

自動車整備士の国家資格である1級・2級・3級には、それぞれ技術レベルが違うため、担当できる作業範囲が異なります。

3級自動車整備士は、点検やオイル交換といった基本作業を中心に担当でき、整備士としてのスタートラインに立つための資格です。

2級自動車整備士は、エンジンやブレーキなどの分解整備が可能となり、多くの整備工場で必須とされる資格で、整備士の中心的な役割を担います。

そして最上位の1級自動車整備士は、ハイブリッド車や電気自動車の整備、さらにマネジメントや後輩の指導まで行える高度な資格です。

詳しくは以下の表でご確認ください。

とくに3級は担当できる作業が限られるため、多くの整備工場で2級の取得が推奨されています。

資格を取る方法(学校or実務経験ルート)

自動車整備士の資格取得には 「専門学校ルート」と「実務経験ルート」 の2つがあります。
専門学校ルートでは、自動車整備科のある学校を卒業すれば、多くの場合そのまま 2級自動車整備士の受験資格を得られます。さらに実務経験が免除されるケースもあるため、短期間で即戦力として働ける点が大きなメリットです。

一方、実務経験ルートでは、国の認証工場や優良認定工場で経験を積む必要があります。目安として、3級は1年以上、2級は3年以上の実務経験が求められます。未経験から整備士を目指す人の多くは、このルートを選ぶケースが多いでしょう。

実務ルートには次のような特徴があります。
メリット:収入を得ながら学べる/学費不要で経済的負担が少ない/先輩から直接指導を受けられる
デメリット:仕事と勉強の両立が必要で時間や体力の負担が大きい/自己管理能力が求められる

そのため、実務ルートは「働きながら学びたい人」や「自己管理が得意な人」におすすめです。

資格取得の費用は?支援制度を活用しよう

自動車整備士の資格取得にはまとまった費用がかかります。

たとえば 専門学校ルートの場合、2級を目指す2年制で約230万円、1級を目指す4年制では350〜450万円ほどが目安です。これには授業料のほか、教科書や作業着代も含まれますが、受験料(2級7,200円、1級9,300円、実技14,000円)は別途必要です。

ただし、自費だけでなく支援制度や補助金を活用して費用を抑える方法もあります。代表的な制度は以下のとおりです。

<企業による受験費用補助>
企業が受験費用や講習費用の一部、または全額を負担する制度。社員の資格取得を後押ししてくれるため、働きながら学びたい人に有効。

<公的支援制度>
・厚生労働省の「専門実践教育訓練給付金」:専門学校の費用の最大70%を支給
・「キャリアアップ助成金」:整備士のスキル向上を目的とした支援
・そのほか「職業訓練給付金」「教育訓練支援給付金」「奨学金」なども利用可能

これらを活用すれば、数十万〜百万円単位で自己負担を減らせるケースもあります。
「自動車整備士資格は高額」と感じて諦めるのではなく、支援制度を調べて上手に活用しましょう。

未経験でも自動車整備士は目指せる!行動が第一歩

未経験・無資格からでも自動車整備士は目指せます。少子高齢化による人手不足から、未経験者を採用・育成する企業が増えているためです。

資格取得支援や研修制度がある企業に就職すれば、経済的な負担を抑えつつ実務経験を積みながら資格取得を目指せますよ。まずは求人を調べ、行動に移すことが整備士への第一歩です。

・自動車整備士への転職をお考えの方は、自動車整備士専門キャリアアドバイザーのサポート付き自動車整備士の転職サイト『メカニック転職ナビ』がおすすめ!