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2025/10/08
自動車整備士はどんな工具を使う?仕事で使う道具と人気メーカーを徹底解説!

自動車整備士の仕事にとって、工具はまさに「相棒」といえる存在です。作業内容に応じてさまざまな工具を使い分ける必要があり、整備士を目指す方なら「どんな工具が必要なの?」と気になる方も多いでしょう。
この記事では、自動車整備士が日常的に使う基本工具から、作業を効率化する便利工具、さらに特殊な整備に欠かせない専用工具までを詳しく解説します。あわせて人気の工具メーカーや、初心者が最初にそろえるべき道具も紹介していますので、工具選びの参考にしてください。
自動車整備士はどんな工具を使うのか?

自動車整備士が使用する工具は、大きく分けて「基本工具」「便利工具」「特殊工具」の3種類があります。それぞれの工具には役割があり、作業効率を上げるだけでなく、安全の確保にも欠かせません。ここからは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
日常的に使う基本工具とは?
日常的に使用する基本工具は、点検から修理まであらゆる整備業務で欠かせない道具です。
代表的なものとしては、ボルトやナットの締め付けに使うスパナ・レンチ類、ネジを扱うドライバー類、叩いて調整するハンマー類、車体を持ち上げるジャッキなどがあります。作業内容に応じてこれらを使い分け、整備を進めていきます。
現場で重宝する便利工具とは?
基本工具だけでは対応できない作業や、効率を上げたい場面で活躍するのが便利工具です。
• スキャンツール
• ラチェットレンチ
• メガネレンチ
• エアラチェット
• 油圧ジャッキ
スキャンツールは、車両の故障コードやセンサー情報を読み取る機器で、電子制御が進んだ現代の自動車には欠かせません。故障箇所の特定や診断に必須のツールといえるでしょう。
また、狭いエンジンルームや車体の下での作業に便利なのが、ラチェットレンチやメガネレンチ。ラチェットレンチには首振りタイプもあり、角度を変えて作業できるため効率的です。
さらに、エアーの力で素早くボルトを締めたり緩めたりできるエアラチェットは、作業時間の短縮に大きく貢献します。タイヤ交換などでは油圧ジャッキも欠かせず、重い車両を安全に持ち上げられます。
特殊作業に使う特殊工具とは?
特殊工具は、基本工具では対応できない複雑な作業や、高い正確性・安全性が求められる場面で使用します。
• オイルフィルターレンチ:オイルフィルターの取り外し専用
• ボールジョイントセパレーター:ボールジョイント分離専用
• ベアリングプーラー:ベアリング取り外し専用
• バルブスプリングコンプレッサー:エンジンのバルブ着脱専用
これらの特殊工具を使うことで、複雑な整備作業も効率的かつ安全に行うことができますよ。
自動車整備士が使う代表的な基本工具

基本工具は、点検・整備・修理などすべての作業で欠かせないものです。ドライバーやハンマーのように家庭でも使われる工具から、スパナやレンチのように整備に特化した工具まで幅広く使います。代表的な基本工具を表にまとめました。



現場で役立つ便利工具・おすすめアイテム

基本工具だけでは対応できない作業や、時間と体力がかかる作業をサポートするのが便利工具です。効率化や時短につながるため、自動車整備士にとっては積極的に取り入れたいアイテムです。
例えば、プライヤーレンチはスパナとプライヤーの両方の機能を兼ね備え、作業効率を大幅にアップさせます。フレックスヘッドソケットは、エンジンルームや足回りなど狭い場所でも扱いやすく、ホイール・プーラーは固着したホイールを簡単に取り外すことが可能です。
さらに、グリース・ガンは部品の摩耗を防ぐための必須アイテムであり、ベアリング・レース・プーラーは通常の手作業では難しい部品の取り外しをスムーズにします。また、近年ではワイヤレス診断スキャナーのように、車両のコンピューター診断を効率化できる電子機器も欠かせない存在ですね。
詳しい特徴や便利ポイントは、以下の表にまとめていますのでご覧ください。



これらの便利工具をどこで購入すればよいのかは、次にご紹介します。
知っておきたい有名・人気工具メーカー

自動車整備士が工具を購入する際は、信頼できるメーカーを選ぶことが重要です。メーカーごとに価格帯や得意分野が異なり、それぞれに特徴があります。ここでは、プロから初心者まで幅広く愛用されている代表的なメーカーを紹介します。
まず、「Snap-on(スナップオン)」はアメリカ発の高級ブランドで、精度と耐久性の高さからプロの整備士に厚く支持されています。
「KNIPEX(クニペックス)」はプライヤーに特化したドイツのメーカーで、デザイン性や耐久性に優れています。
日本製なら「KTC(京都機械工具)」が代表格で、精密さとラインナップの豊富さが特徴です。
コストパフォーマンス重視なら「TONE(トネ)」 や 「スーパーツール」が人気で、価格を抑えつつ信頼性のある製品を選べます。
また、「マキタ(MAKITA)」 は電動工具の分野で定評があり、コードレス工具の充実度は業界トップクラスです。
さらに、「トップ工業」は基本工具から特殊工具まで幅広く揃え、手頃な価格帯で支持されています。
このように、各メーカーは得意分野や特徴が異なるため、予算や用途に応じて選ぶのがポイントです。詳しくは下の表をご覧ください。




初心者はどこから揃える?工具選びのポイント

自動車整備をこれから始める方が工具を揃えるなら、まずは基本工具からスタートするのが鉄則です。基本工具は、ボルトやナットの着脱、電装部品の交換、トルク管理など、ほとんどの整備作業に欠かせません。
ただし「安さだけで選ぶ工具」には注意が必要です。価格が安すぎる工具の中には、精度が低くボルトの頭を潰してしまったり、すぐ壊れてしまったりするものもあります。特にホームセンターなどで売られている初心者向けの安価な工具は、仕事で使うには耐久性が不足しているケースがあるため注意しましょう。
初心者が基本工具を購入するなら、一定の精度と耐久性が確保された工具がおすすめです。その点で信頼できるのが、以下のメーカーです。
• スーパーツール:価格が手ごろで、使いやすく耐久性も十分。初心者からプロまで幅広く支持。
• トップ工業:高強度素材を採用し、リーズナブルながら品質が安定。コスパの良い工具選びに最適。
どちらも品揃えが豊富で、初めての工具選びで迷う方にとって安心できるメーカーです。
さらに、長く使える工具を選ぶためには、以下の2点を意識しましょう。
• 材質:クロムモリブデン鋼など堅牢な素材は衝撃や錆に強く、長持ちしやすい。
• 使いやすさ:グリップの握りやすさ、重量や長さが自分の作業に合っているかをチェック。
また、工具は日頃のメンテナンスで寿命を延ばすことが可能です。防錆処理や動作確認を習慣にし、精度が落ちた場合は買い替えを検討しましょう。
なお、勤務先によっては工具が支給される場合もあります。支給工具の内容や品質を確認しつつ、必要に応じて自費購入でグレードアップすることも選択肢です。
整備士の仕事は工具選びも重要
自動車整備士の仕事は、どんな工具を使うかで作業効率や仕上がりが大きく変わります。工具を選ぶときは、実際の作業シーンをイメージしながら使いやすさ・耐久性・精度を意識して揃えていきましょう。
初心者はまず基本工具をしっかり準備することからスタートし、自動車整備士としてのキャリアを安心して踏み出してください。
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